なぜスニーカーは「中国産」から「ベトナム産」に変わったのか?

あびこ校

最近、靴の裏をひっくり返してみると、こんな表示を見たことありませんか?

“MADE IN VIETNAM”

「えっ、前は “MADE IN CHINA” ばっかりじゃなかった?」
そう思った人、鋭いです。

実は今、世界中のメーカーがこぞって 工場を中国からベトナムへ引っ越し中
でもこれ、ニュースだけ聞くと難しい。
なので今日は、みんな大好き スニーカー を例にして、めちゃくちゃ分かりやすくお話しします。

■ ①中国のスニーカー職人さん、ちょっとお高くなりました。

以前の中国は「安くて大量に作れる」が最大の魅力。
でも経済発展が進み、給料が上がり、
スニーカー職人さんのコストがぐーーんとアップ。

一方ベトナムは今ちょうど “若くて働き手が多い” ゴールデンタイム。

メーカー「お…お金が…! 中国だけじゃ厳しい!」

こうして第一の引っ越し理由が生まれます。

■ ②米中がケンカしてるから、アメリカに売りにくくなった

アメリカは最大のスニーカー市場。
ですが米中の関係がギスギスし始めて、
中国製のスニーカーに関税(=入場料のようなもの)がどん!と上がりました。

メーカー「アメリカで売りたいのに、これじゃあ高くて買ってもらえない…」

そこで白羽の矢が立ったのがベトナム。

ベトナム製ならアメリカで有利!

■③ベトナム、実は“スニーカー作りがうまい国”になっている

ナイキ、アディダス、ニューバランス…
聞いたことのある大企業が続々とベトナムに工場を作り始め、
工場の人たちの技術レベルがどんどん向上。

今では
「ベトナム=スニーカー製造の本場」
といってもいいほど。

品質も文句なし。値段も安い。最強。

■④ベトナムは外国企業が大好き

ベトナム政府は
「うちで工場を作ってくれるなら税金ちょっと安くしますよ〜」
「工業団地もどんどん作りますよ〜」
と、外国企業にかなりフレンドリー。

手続きがしやすい、土地が借りやすい、優遇税制もある。

「じゃあウチもベトナムにしよっか!」が増えるわけです。

■⑤実は“世界のサプライチェーン”もベトナムに集まり始めた

スニーカーは部品だらけ。

  • 靴底
  • インソール
  • 靴紐
  • ロゴパーツ
  • 生地

これらを全部別々の工場が作っています。

ベトナムに大手メーカーが進出したことで、
部品メーカーも一緒に移転。

「ベトナムで全部そろう」状態に近づいている

スニーカー界の「イオンモール化」が起きているわけです。


■まとめ

あなたの靴が「ベトナム産」なのには、ちゃんと理由がある。

スニーカーを例にすると、移転の理由は超シンプル。

  • 中国が高くなった
  • 米中のケンカに巻き込まれたくない
  • ベトナムの技術が上がった
  • 政府の優遇がある
  • 部品が全部そろうようになった

つまり、
「安くて、うまくて、安全に作れる場所」を探した結果=ベトナム
というわけです

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