0. はじめに
「もっと早く、ちゃんと勉強しておけばよかったなぁ」
これは、私自身が高校時代に何度も何度も感じたことです。
当時の私は、「どうすれば効率よく覚えられるか」とか「この参考書は自分に合っていないかも」などと、勉強の“やり方”ばかりを気にしていました。でも、今振り返ると、それはただの言い訳でした。結局のところ、机に向かう時間が圧倒的に足りていなかったのです。
今、塾の先生としてたくさんの生徒と接する中で、「あのときの自分みたいになってほしくない」と強く思います。
「勉強のやり方」ももちろん大切ですが、それ以前に大事なことがあります。「これをすれば成績が上がる」シリーズ第11回の今回はそんな“当たり前だけど、いちばん大切なこと”をお話ししたいと思います。
1. 勉強時間と成績は正比例、いや、それ以上に
成績を上げたいなら、まずは勉強時間を増やすこと。
これは誰もがわかっている“当たり前のこと”かもしれません。ですが、この「当たり前のこと」を本気で実行できている人は、意外と少ないのです。
勉強時間は、成績にほぼ比例します。いや、実感としては“2乗に比例する”くらいの感覚です。勉強時間が2倍になれば、得点はそれ以上に伸びることもあるのです。逆に、どれだけ効率を考えていても、そもそも時間が足りていなければ、成績はなかなかついてきません。
たとえばスポーツでも、毎日練習している選手と、週に1回だけ軽く練習する選手とでは、試合での差は歴然です。勉強もまったく同じです。
「才能がない」「やり方が悪い」のではなく、まず「やっている時間が足りていない」というだけのことも多いのです。
だからこそ、まずは勉強時間を確保することが、成績アップへの一番の近道なんです。
2. 質よりまずは量。質を語るのはそのあとで
「もっといい教材があるんじゃないか」
「自分に合った効率的な勉強法が知りたい」
そう思って、あれこれ探してばかりいる人をよく見かけます。かつての私もそうでした。
でも、正直に言うと、教材の良し悪しなんて、大差ありません。どの教材を選んでも、「ちゃんとやりきった人」が結局一番強いのです。
質ばかりを求めていても、量をこなしている人にはかないません。
逆に言えば、同じ教材でも、何度も繰り返し取り組んでいる人は、自然と「この説明はわかりやすいな」とか「この問題は苦手だな」といった気づきを得られます。それが結果的に“質”につながっていくんです。
質を求めるのは、ある程度の量をこなしたあとで十分です。
最初から「いかに効率よくやるか」ばかりを考えていると、そもそも勉強そのものが前に進みません。まずはとにかく、手を動かしてみましょう。
3. 単語暗記は泥臭くていい
「英単語が覚えられないんです」
こんな相談をよく受けます。でも、実は“覚えられない”のではなく、“覚えるほどの努力をしていない”だけというケースがほとんどです。
単語を覚えるには、机に向かって、姿勢を正して、手を動かすしかありません。ひたすら書いて、声に出して、何度も何度もテストして…そんな地道な作業の繰り返しです。派手さはまったくありませんが、これが一番効果的なんです。
「もっと覚えやすい単語帳があるんじゃないか」と思って探し続けても、時間の無駄です。どんなに評判のいい単語帳でも、きちんと覚えきらなければ意味がありません。逆に言えば、普通の単語帳でも、隅から隅まで完璧に覚えていれば、誰にも負けません。
単語暗記は、泥臭くていい。むしろ、その泥臭さが記憶に残るんです。
「楽に覚えよう」とするより、「しんどいけどやりきる」ほうが、はるかに近道です。
4. 数学が苦手なら、とにかく手を動かす
「数学が苦手です。どうすればできるようになりますか?」
この質問にも、よくこう答えています。
「誰よりも多く、問題を解いてください」
数学という教科は、理屈がわかっても、手を動かしていなければ解けるようにはなりません。
逆に言えば、たくさん解いていれば、少しずつ感覚が身についてきて、「あ、こういうときはこの考え方だな」と自然に思えるようになってきます。
「もっと自分に合った問題集があるのでは?」「わかりやすい参考書が見つかれば…」
そんなふうに迷っている時間があるなら、今手元にある問題集をまず3周してみましょう。
同じ問題でも、繰り返すごとに見え方が変わってきます。それだけで、十分力になります。
苦手だからこそ、人よりも多く時間をかけて、たくさんの問題を解く必要があるんです。
コツコツと量を積み上げていくことで、数学は確実に「わかる」「できる」に変わっていきます。
5. 考えるより、まず始めよう
「何から始めたらいいかわからない」
「効率が悪い気がするから、やる気が出ない」
そう言って、なかなか勉強を始めない生徒も少なくありません。正直なところ、その気持ち、よくわかります。私自身も学生時代、同じように“考えてばかり”で、行動に移すまでに時間がかかっていました。
でも、今ならはっきり言えます。
考えているだけでは、何も変わりません。
どれだけ「やり方」や「効率」について悩んでも、実際に手を動かさなければ、勉強は前に進みません。
まずは5分でも10分でもいいから、机に向かって問題集を開いてみてください。手を動かし始めれば、不思議と集中できることも多いんです。
「質」を気にするのは、「量」をこなしてからでいいんです。
何もしていないうちから、「このやり方で合ってるのかな?」と悩む必要はありません。まず行動、それが一番のスタートラインです。
6. ゴールデンウィークは成績を伸ばすチャンス!
もうすぐゴールデンウィークですね。
遊びに行ったり、のんびり休んだり、いろんな過ごし方があると思います。でも、受験や定期テストで結果を出したいと思っているなら、この連休は大きなチャンスです。
普段は学校や部活でなかなか勉強時間が取れない…という人も、この時期はまとまった時間が確保できます。ここでどれだけ「本気で勉強に向き合えるか」が、夏以降、そして受験本番に大きく影響してきます。
まだ始めていない人は、ぜひこのゴールデンウィークを“勉強に火をつけるきっかけ”にしてみてください。
すでに頑張っている人は、さらに一歩先へ進むための集中期間にしてみてください。
「よし、やってやるぞ」と決めて、一日数時間でもいいからしっかり机に向かってみましょう。
きっと、休み明けに「あのとき頑張ってよかった」と思えるはずです。
7. おわりに 〜創心館で一緒に頑張ってみませんか?〜
私がこうして熱く語るのは、自分自身が「やらなかった後悔」を何度も経験してきたからです。
だからこそ、生徒のみなさんには同じ思いをしてほしくありません。
成績を上げるために必要なのは、特別な才能や完璧な勉強法ではなく、「とにかくやる」ことです。
机に向かう時間を増やす。量をこなす。
それだけで、今までとは確実に違う景色が見えてきます。
でも、ひとりではなかなか続かないこともありますよね。
そんなときは、私たち創心館が一緒に並走します。
「何から始めたらいいかわからない」
「自分の勉強法が合っているのか不安」
「頑張りたいけど、どう頑張ればいいのか分からない」
そんな悩みを一緒に解決しながら、前に進める環境がここにはあります。
このゴールデンウィークをきっかけに、「本気の勉強」をスタートしませんか?
まずはお気軽にご相談ください。私たちは、いつでも皆さんの挑戦を全力で応援します。