2018年に東京都千代田区立麹町中学校が定期テスト廃止を行ってからはや7年、今では色々な学校で定期テスト
廃止の動きが広がっています。親世代が当たり前にやってきた定期テストがなくなるとどうなるのか簡単に調べてみ
ました。
ちなみに、参考画像ののび太のテストは1問目が正解です。このような何気ない小さなところに気付いてあげられるような先生は、良い先生です。間違った問題に丸をつけることが多い先生は、その生徒を見ているのではなく、ただ単に仕事をこなしているだけの先生です。
【メリット】
1.学校の先生の負担軽減
定期テストの準備をしなくてよいので単純に業務量が減ります。ただし、それによって増える仕事もあるので、結局のところはといった感じだそうです。その内容についてはデメリットのところに挙げています。
2.単元テストに置き換わるため、試験範囲が狭くなる
定期テストを廃止した学校のほとんどは、単元ごとにテストをする単元テストに移行しています。そのため、各単元の授業が終わってすぐテストができるので、試験範囲が狭くなり理解度も良くなります。定期テストがなくなるという話をすると、ほとんどの生徒は喜びますが、実際はテストの数が多くなるだけで逆に大変ということは黙っておいた方が良いでしょう。
3.一夜漬けからの脱却により、勉強の習慣化が見込める
定期テスト前に徹夜で勉強するなど、テストのために勉強をするといった人も多いですが、単元テストの場合は毎日習慣的にやらざるを得なくなります。そのため短期でやり直しをすることになり、記憶に残りやすくなります。
4.学力アップ
定期テストをやめた学校のその後ですが、単元テストで習慣的に勉強をやることによって、定期テストとしてまとめてやるよりも、学習効果が高くなる傾向にあるようです。これからさらにその効果がデータに出てきたら一気に定期テスト廃止の動きは加速するでしょう。
【デメリット】
1.単元テストの台頭
定期テストがなくなって「はいテストなし。」というわけにはいきません。それだと確実に学力が下がってしまいます。変わりに単元テストに変わるのですが、単元終わりに毎回テストを作成しなければならないのはとても大変です。
2.結局テスト回数は増える
前述のように、テストがなくなったのに結局小テストが増えるという現象が起きるため、結局生徒はがっかりするようです。定期テストの期間に集中して頑張るというタイプの人は、毎回小テストがあると息切れしてしまいモチベーション低下につながるかもしれません。
3.進度が合わせ辛く先生の負担が増える
各クラスで授業進度を合わせるのはとても難しく、進度にばらつきが出たときに、先にテストが終わったクラスの子が別のクラスに話すなど不公平感が出てしまいます。進度を合わせるために先生間で毎回情報共有して、クラスごとに違う問題を作成してとなると莫大な手間がかかります。
4.成績をつけづらい
定期テストの点数に応じて成績をつけるというのは、効率的で公平性もあります。しかし、それが単元テストに置き換わると、進度の問題で問題が変わったときに不公平感が必ずうまれてしまいます。また、定期テストほど先生たちの意思疎通も密ではないため、どうしても先生によって教え方や問題のつくりが変わってしまし、不信感を与えてしまうことになります。
5.テストの経験が積み上げ辛い
定期テストのように、みんなで一斉に時間を計って長時間問題を解くというスタイルは、実は入試に向けての訓練のようなものです。それが単元テストに置き換わると、その訓練ができないため、本番で思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性が増えます。
これから
主なメリットとデメリットをまとめてみましたが、結局のところ良いか悪いかはさておき、現在の教育現場では定期テストは廃止の方向で動いていますので、この動きはどこかで大きなミスでも起きない限り進んでいくでしょう。
そのため、これからの学生は定期テスト前に一生懸命勉強するという考え方を捨てて、普段からコツコツ頑張っていかなければ評価されないという考えをもたなければなりません。普段頑張れないけど追い込まれたら頑張るという姿勢の学生たちは、この先実力を発揮し辛くなっていくことでしょう。
ただ、一つ思うこととして、定期テストを終えた後のあの晴れ晴れとした昼下がりの解放感は、将来大人になると味わえないので、学生のうちにたくさん経験してほしいです。