このところ、大阪府の高校受験で有利になるため英検取得に重きがおかれやすいですが、漢検にも実はメリットがあります。「国語の勉強の仕方がわからない」という人ほど、漢検がお勧めです。なぜお勧めなのか、漢検を受けた方がいい理由を学齢別にまとめましたので、お子様の学齢に合わせてお読みください。
小学生が漢検を受けた方がいい理由
1. 漢字の理解が深まり、学力の土台が強化される
漢検の勉強を通じて、「書ける」だけでなく「意味」「使い方」「読み方」までしっかり学べます。
これにより、国語力だけでなく、他教科の読解力・記述力も向上します。
2. 目標ができることで、学習に意欲が湧く
「〇級合格!」という明確な目標ができることで、日々の学習に張り合いが生まれます。
ゲーム感覚で取り組める子も多く、学ぶ楽しさを実感するきっかけにもなります。
3. 達成感・成功体験が得られる
検定という形式で努力が「合格」という形で見える化されます。
「できた!」という実感が自己肯定感や自信につながり、次の学習にも良い影響を与えます。
4. 学校の学習内容を先取り・定着できる
漢検の出題範囲は学年ごとに明確なので、復習・先取りのどちらにも活用可能です。
たとえば、小4で5級(小6修了程度)を目指すことで、先の内容を楽に感じられるようになります。
5. 中学・高校でも役立つ資格になる
漢検は中学・高校入試で評価対象になることもあり、内申書にも記載できる検定です。
早い段階で取得しておくと、受験においても一歩リードできる可能性があります。
中学生が漢検を受けた方がいい理由
1. 入試で有利になるケースがある
多くの高校入試では英検の取得で恩恵を受けられますが、漢検の取得も内申点加点や評価の対象になるところがあります。
たとえば、「3級以上を取得していると内申で加点」「推薦入試の条件になる」など、直接的なメリットがある場合も。
大阪府内の私立高校では、漢検の取得級に応じて入試得点に加点される制度を採用していた学校がありましたので、ご紹介します。※令和8年度入試においては未定です。
履正社高等学校:
英検・漢検・数検ともに級に応じて点数をプラス。
具体的な加点内容は、各級に応じて異なります。
関西大学第一高等学校:
英検・数検・漢検のそれぞれ3級以上の取得で、活動実績評価点として級に応じた点数を加点。
大阪国際高等学校:
英検・数検・漢検ともに3級以上の取得で級に応じた点数を、ボーダーラインを下回った受験生に対して加点制度を適用。
建国高等学校:
英検・漢検ともに級に応じて入試点数に加点。複数の検定級の証明書がある場合、最も得点の高いものを加点。
相愛高校:
英検・漢検・数検ともに級に応じて点数をプラス。
大阪学院大学高校:
英検・漢検ともに級に応じて点数をプラス。
大阪電気通信大学高校:
成績が規定に達しており、かつ英検・数検・漢検 4 級以上取得している者を優遇。
同志社香里高校:
英検・数検・漢検 ともに3 級以上で、満点 150 点中 20 点の枠内で級に応じて配点。
東大谷高校:
英検・漢検・数検ともに級に応じて点数をプラス。
2. 国語力・読解力の土台がしっかり身につく
中学内容の学習では、長文読解・記述問題の比重が増え、漢字の意味理解が欠かせません。特に、熟語、対義語、類義語、同音異義語、同訓異義語を正確に覚えることが求められます。漢検の勉強はこれらを、「読み」「意味」「使い方」まで学べるので、国語だけでなく理科や社会、英語の読解にも役立ちます。
3. 学習習慣と目標意識が身につく
検定という明確な目標があることで、「なんとなく勉強」ではなく目的意識を持って学ぶ習慣が育ちます。
「〇級に合格するために、計画を立てて努力する」という経験は、他のテスト勉強にも良い影響を与えます。
4. 資格として一生使える
漢検は一度取得すれば有効期限がありません。
高校・大学・就職活動の履歴書にも記載可能な公式資格で、言葉を扱う力を証明できます。
5. 上位級は難関で、挑戦する価値がある
中学生でも「準2級(高校中級程度)」「2級(高校卒業程度)」に合格する子もいます。
こうした上位級の合格は特に高く評価され、受験や将来の進路選択で強みになります。
高校生が漢検を受けた方がいい理由
1. 大学入試で評価される場面がある
最近では総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜で、資格検定の取得が評価材料になる大学が増えています。
特に準2級・2級以上を取得していると、「国語力の証明」としてアピール可能です。
→ 例:面接で「資格取得に向けて努力した姿勢」を話題にできる。
2. 就職活動や履歴書でアピールできる
高校卒業後の就職活動時に履歴書に記載可能な、国家基準級の資格です。
企業によっては「文章読解力・事務処理能力」の裏付けとして好印象になることもあります。
→ 特に「2級」は社会人基礎力として評価されるレベルです。
3. 学力の土台となる語彙力・読解力が鍛えられる
漢字力はあらゆる教科の読解力・記述力の基盤です。中学生のところでも述べたように、熟語を正確に使えることは
現代文・小論文だけでなく、英語・社会・理科の読解にも大きく関係します。
→ 高校生で2級合格レベルに達すると、文章に対する理解力が明らかに変わります。
4. 学習習慣の確立と成功体験につながる
受験以外にも継続的な努力の成果が“合格”という形で残ることは、メンタル面でも大きなプラスです。
→「〇級合格した!」という実績は自信になり、他の勉強にも良い影響を及ぼします。
5. 大学・社会人になってからの“教養の差”を生む
漢字・語彙の知識は、プレゼン・レポート・文章作成・ビジネスマナーなど、あらゆる場面で力を発揮します。場面に応じて適切な熟語を使えると、相手からの印象が良くなったり説得力が増したりすることもあります。
→ 社会人になって「もっと国語を学んでおけばよかった…」と感じる人は実際に多いです。
ちなみに、高卒以降では実際にこんな場面で評価されます
シーン | 評価される理由 |
---|---|
大学推薦入試 | 努力の証明・学力の裏付けとして |
面接や志望理由書 | 自己PRや学習意欲を示す実例になる |
履歴書記載 | 学力・語彙力・文章処理力のアピールになる |
就職試験 | 一般常識・国語力試験に強くなる |
申し込みはこちらから
創心館住吉本部校は漢検準会場認定を受けています。今年度第1回漢検の試験日は、6月28日(土)となっております。申込〆切は5月31日(土)ですので、ご希望の方は創心館住吉本部校までご連絡ください。
