漢字には部首があります。例えば、「月(にくづき)」なら体に関すること。「イ(にんべん)」なら人に関すること。「言(ごんべん)」なら言語に関すること。実は英語にも似たようなものがあります。というのも、各英単語の中に、ある特定の意味を持っている部分があるのです。この法則を知っておくと、初めてみる英単語でもなんとなく意味を推測できるようになり、英単語を覚える効率が飛躍的にアップします。以下に具体例を見ていきましょう。
語源(語幹・接頭辞・接尾辞)で覚える
語幹というのは、それ以上わけるのことできないその言葉がもつ基本的な意味を示す部分です。例えば、以下のようなものがあります。
spect(見る) → inspect(調査する), suspect(疑う), respect(尊敬する), expect(期待する)
port(運ぶ) → import(輸入する), export(輸出する), transport(運ぶ), portable(持ち運べる)
次に、接頭辞というのは英単語の頭の部分で、まさに漢字の部首のような働きがあります。こちらも豊富にありますので、いくつか紹介します。
pre(前)→ preview(事前に見る), predict(予言する), prejudice(先入観), precedent(前例)
gl(光)→ glass(ガラス), glory(栄光), glad(嬉しく心が明るい), glance(チラリと見る)
st(硬さ・不動)→ stick(くっつく), stable(安定した), stare(凝視), stone(石), still(未だ)
tr(移動・流れ)→ trip(旅行), translation(翻訳), train(列車), trend(流行), transfer(移す)
最後に、接尾辞というのはその名の通り英単語の最後の部分で、これも英単語に共通の意味を加えています。
–able(できる)→ enable(可能にする), available(利用できる), sustainable(持続可能な)
-ful(~で満ちた)→ careful(注意深い), useful(役に立つ), powerful(力強い), wasteful(無駄な)
-less(~がない)→ careless(不注意な), needless(不必要な), useless(役に立たない)
時間に余裕があるなら紙の辞書を引こう
いかがだったでしょうか。英単語にも、まるで日本語の部首にあたるようなものがあります。そのことを知っていると英単語も覚えやすくなると思います。漢字の部首のように、初めて見る単語も語幹や接頭辞、接尾辞から意味を推測してみてください。その練習をしておくと、英語に対する感覚が磨かれます。高校1・2年生の人はまだ受験まで時間に余裕があると思いますので、是非一度紙の辞書で確認してみてください。電子辞書と違って、色々な派生語も一緒に知ることができるので、おもしろい発見があるかもしれませんよ。