近隣中学校で英語力調査のためにGTECを行う学校があると聞いています。
今日はGTECとは何なのか、どういった狙いがあるのかについてお話したいと思います。
GTECとは❓
Global Test of English Communication
- 英語4技能を総合評価:Listening/Reading/Writing/Speakingをバランスよく測定。
- スコア型テスト:合否ではなく数値で段階的に把握でき、CEFR(国際基準)との対応も示されます。
- 実用的タスク:写真・会話・資料読み取り・意見表明など、「使う」場面を意識した出題。
- フィードバック:スコアに加え、強み・課題や“できること”の目安が分かるレポートが提供されます。
実施される可能性の高い2タイプ:Core/Basic
学校や学年の到達度に合わせて、CoreまたはBasicのいずれかで実施されます(校内決定)。どちらも4技能測定ですが、難度と分量に差があります。
Core
- 想定到達:中2〜中3程度
- 出題イメージ:基礎~標準レベル中心。短めの会話・説明を聞き取る/日常的な文脈の読解/身近なテーマの英作文/写真・身近な話題でのスピーキング応答 など。
- ねらい:基礎力の定着を確認し、弱点を早期に把握。
Basic
- 想定到達:中3〜高2程度
- 出題イメージ:やや長めの音声・文章/情報整理・要点把握/根拠に基づく意見表明など、応用的タスクが増加。
- ねらい:より実践的な運用力を測り、高校内容への橋渡しを図る。
※試験時間や設問数はタイプにより異なります。校内の案内をご確認ください。
学校がGTECを実施する“狙い”
今回、特にここを強調したいポイントです。
📄4技能バランスの把握
ペーパーテスト中心では見えにくいListening/Speakingを含め、総合的に可視化。得意・不得意が明確になります。
📈指導改善のための客観データ
学年・クラス単位の傾向を把握し、授業設計や課題配分の調整に活用。学校全体で指導のPDCAが回しやすくなります。
🖊生徒の自己理解・学習動機づけ
数値(スコア)と具体的な“できること”の指標がセットで返るため、次の目標設定がしやすく、学習意欲の継続に有効です。
🏫高校入試・内申との接続意識
英語の実力を客観指標で示せることは、学習記録・調査書の充実につながる場合があります(扱いは自治体・学校方針によります)。
「入試本番=知識再生」だけでなく、運用力の重要性を生徒・保護者が実感できる点が大きいです。
📦カリキュラム外の“実用”への橋渡し
海外ニュース、学校行事での英語発表、将来のスピーチや面接など、教室外での使用場面を念頭に置いたタスクで、実生活に近い力を育てます。
⚖公平性と振り返りのしやすさ
同一基準で学年全体を評価でき、学内でのベンチマークが可能。前回比で伸びを実感できるため、長期的成長のモニタリングにも適します。
🗣️Speakingの機会創出
教室内では確保しづらい発話練習の場を、録音型で一人ひとりに提供。緊張感を伴う実演経験が、発音・語彙・表現の底上げに直結します。
当日の一般的な流れ・形式
- Listening/Reading:マーク式中心。
- Writing:短い英作文(タイプによって課題数や条件が異なります)。
- Speaking:タブレットやPCに向かって録音回答(個別に進行)。
- 評価:合否ではなくスコア型。CEFR対応のレポートで強み・課題が明確に。
※具体の時程・持ち物・機材は学校案内に準じます。
さいごに
Core/Basicいずれのタイプでも、「何ができるか」を具体的に示すのがGTECの強みです。“点数で終わり”にせず、学びを次へ。実施の詳細(日時・持ち物・タイムテーブル等)は、学校からの案内をご確認ください。