【シリーズ第3回】成績を上げたい人必見!これをやれば成績が上がる!

【シリーズ】これをやれば成績が上がる

演習量を確保することで成績が上がる!

こんにちは、創心館代表の安延です。
「成績を上げたい」という気持ちはどの生徒にも共通していますね。しかし、そこに近道はありません。今回は「これをやれば成績が上がる!」シリーズの第3回として、「演習量を確保することの重要性」をテーマにお届けします。

成績を上げるために避けては通れないのが「演習量」。圧倒的な演習量こそが学力向上のカギです。そして、それを実現するためには、努力と継続が必要不可欠なのです。


演習量が成績向上に直結する理由

前回もこのことを書いたような記憶がありますが、勉強は、スポーツや芸術と同じく「反復練習」が基本です。新しい知識やスキルは、繰り返し練習することで初めて身に付きます。演習を重ねることで脳内の神経回路が強化され、スムーズに情報を処理できるようになります。このプロセスは、脳科学的にも証明されています。

例えば、「脳はこうして学ぶー学習の神経科学と教育の未来ー」によると、学習時にシナプス(神経細胞間の接続)が活性化し、繰り返し刺激を受けることでその結びつきが強化されるようです。これを「長期増強(LTP)」と言います。つまり、演習量を増やすことで、脳が新しい情報を効率よく処理できるようになるのです。


具体例:英単語の暗記を成功させるコツ

「先生、単語が全然覚えられないんです。もっといいやり方ってないですか?」と質問されることがあります。その答えは意外にシンプルです。「気合いで覚えろ!」と言うと、少し冷たく聞こえるかもしれませんが、実はこれは真実なのです。

単語暗記には、反復が欠かせません。たとえば、1日30個の単語を覚えるとしても、1回で完璧に覚えられる人はほとんどいません。重要なのは、何度も繰り返し書いたり声に出したりして記憶を定着させることです。

私も大学受験の頃、単語を覚えるために一日中単語を見ていました。毎日30個ほど、紙に書きだしておき、ことあるごとにそれを眺めて上から順に訳を口ずさんでいました。とにかく反復する回数と定着との間に相関関係があることは疑いのないことです。

さらに、心理学的なテクニックを活用することで、記憶の効率を高めることも可能です。例えば、「間隔反復法」と呼ばれる学習方法を用いると、記憶の定着率が大幅に向上します。これは、一定の間隔を空けて復習を行うことで記憶を長期的に保持できるという方法で、特に英単語学習に効果的です。

私が一番強力だと思った暗記法は、寝る前にしっかりと覚え、その内容を朝起きてもう一度覚え直す方法です。上の間隔反復法ですね。寝ている間の6~8時間の間隔をあけて覚え直すと驚くほど記憶に定着しますよ。


「質より量」が重要な理由

よく「ただやみくもにやるよりも質を追求するほうが効率的ではないか?」という質問を受けます。確かに効率の良い勉強法は大切です。しかし、特に中学・高校の受験勉強においては、質を追求する前にまず「量」をこなすことが必要です。

質を追求するには量が必要

演習量をこなすことで、初めて「質の良い学習法」が見えてきます。例えば、数学の問題を解く際、最初は解き方を覚えるのに時間がかかるかもしれません。しかし、同じ種類の問題を繰り返し解くことで、解き方が体に染み込み、自然と効率が良くなります。これが「質の向上」です。量を確保しなければ、この段階には到達できません

勉強に近道はない

世の中には「短期間で偏差値が70に上がる」といった甘い言葉が溢れています。しかし、それを実現できるのはほんの一握りの天才だけです。普通の人が確実に成績を上げるためには、地道な努力を積み重ねるしかありません。繰り返し申し上げていますが、勉強に魔法のような方法はありません。あればとっくに人口に膾炙し、みんながそのやり方をやっているでしょう。


テスト高得点者が黙々と量をこなす理由

高得点を取る生徒の共通点は、「愚直に量をこなす」という点です。彼らは「もっと楽に成績を上げたい」という考えを持たず、ひたすら努力を重ねます。その結果、演習量の差が成績の差を生むのです。

例えば、数学の問題集を10回繰り返す生徒と、1回しか解かない生徒では、理解度に大きな差が生まれます。同じテストを受けたとき、問題集を10回解いた生徒は、問題を見ただけで解き方が浮かびます。一方、1回しか解かなかった生徒は、どこか曖昧な記憶のまま解答しようとするため、ミスが増えてしまいます。


演習量がもたらすメリット

1. 長期記憶の強化

演習量を増やすことで、新しい知識が短期記憶から長期記憶へと移行します。これにより、テスト本番でもスムーズに知識を引き出せるようになります。

2. 自信の向上

多くの演習をこなすことで、勉強への自信がつきます。「これだけやったから大丈夫」という気持ちは、試験のプレッシャーを和らげる効果があります。

3. 弱点の発見と克服

演習を繰り返す中で、自分の弱点に気づきやすくなります。たとえば、英語の長文問題を解いていて文法にミスが多い場合、その部分を重点的に復習することで弱点を克服できます。


具体的な演習量確保の方法

1. 毎日の習慣化

演習量を確保するには、毎日少しずつ取り組むことが重要です。1日1時間でも毎日続ければ、1年間で365時間もの学習時間を確保できます。これが、学力向上の大きな原動力になります。

2. 時間の有効活用

通学時間や隙間時間を利用して演習を行うことで、学習時間を効率的に増やすことができます。例えば、英単語帳を持ち歩き、電車の中で暗記するのも効果的です。とくに通学で電車を使っている人などは隙間時間を利用する絶好のチャンスですね。

3. 演習の進捗を可視化

演習量をカレンダーやチェックリストに記録することで、自分がどれだけ頑張ったかを振り返ることができます。これにより、さらなるモチベーションアップにつながります。高校生くらいになると、自分の手帳を持って、それに書き込んでいくのもいいかもしれません。最近ではそういう機能を持ったアプリもたくさん出されていますので、そういうものを探してもいいかもしれません。


まとめ

「演習量を確保すること」が成績向上の最も確実な方法であることは間違いありません。質を求めるのはもちろん重要ですが、まずは量をこなすことが何よりも大切です。そして、量をこなす中で学習の質が向上し、効率よく学ぶ力が身につきます。

「量が質を生む」──この言葉を信じて、まずは演習量を圧倒的に増やしてみましょう。その先に、必ず目標達成の道が開けるはずです。

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