中学校と高校の違い

高校入試情報

 中3生にとっては、いよいよ受験目前の時期ですね。全員が、勉強に真剣に取り組む姿は、本当にすばらしいと思います。創心館の受験生たちは全員が真摯に勉強に取り組んでくれています。しかし、少し視点を先におけば、4月には君たちは高校生。新しい生活がスタートします。高校入試が終わった途端に勉強から解放されたように感じ、勉強を全くやらなくなってしまう生徒も少数ではありますが、実際にいます。そうならないように、今からしっかりと高校に入った後のことも考えておきましょう。高校入試はゴールではなくスタートです。合格通知を手にしたとき、それは勉強の終了を意味するのではなく、ようやくスタート地点に立ったことを意味するのです。自分の目標に向かって、最後の努力を積み重ねている受験生の君たちに、高校1年のスタートにあたってぜひ考えてほしいことを今月はお伝えしたいと思います。

1.高校では科目数が増える

 高校で学習する科目は英語・数学・国語・理科・社会と中学とほとんど同じですが、科目はさらに細分化され、より専門的な授業になり、当然学習内容も中学より高いレベルになります

中学校高校
英語コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ 英語表現Ⅰ・Ⅱ など ※高校によって名称が異なります
数学数学Ⅰ・数学A・数学Ⅱ・数学B・数学Ⅲ・数学C
国語現代文・古文・漢文
理科生物・化学・物理・地学
社会日本史・世界史・地理・現代社会・倫理・政治経済

 上記は一例になりますので、実際にはこれよりもっと細分化されている高校もありますし、この中には履修しない科目がある場合もあります。他にも、体育や芸術科目(書道・音楽・美術・工芸など)、さらに私立高校ではその学校に応じた宗教科目があるところもあります。いずれにしても、教科数は中学校に比べて格段に増えることだけは間違いありません。
 これだけ科目数が増えるのですから、定期テストも長期に及びます。中学校までは長くても3日間でしたが、高校になると短くても5日間、長ければ1週間ほどかけて定期テストを行います。その間の集中力を保つのも容易ではありません。心して高校生になりましょう。

2.難易度があがる!

 中学校までは定期テストの平均点はだいたい60点半ばから70点付近に設定されていましたが、高校になるとぐっと下がり、平均が40点台などはざらにありますし、難関高校になればなるほど平均が下がります。特に数学や理科などの理系科目での平均点の下落が著しいです。天王寺高校や高津高校などでも数学の平均点が20点台ということもあります。優秀な生徒が集まってもなお、なかなか点数が取れないような内容になっているのです。
 ですから高校では、各授業の予習・復習が非常に大切になってきます。皆さんは中学校の授業で予習をしたことはありますか?高校では授業科目数が多いため、塾ですべての科目を先取りすることは不可能です。予習というのは、教科書を自分で読んだり問題を解いたりして、自分の中で分かったところと分からないところを区別した状態で授業に臨むことです。そうすることで、授業を受けたときの吸収率が格段に上がります。部活等で忙しいとは思いますが中学校のときと同じような姿勢で授業に臨むと、あっという間に授業についていけなくなります。

3.単位が足らなければ留年!

 中学との違いに、高校では単位制というものがあります。単位制とは、1週間に1時間の授業を1単位と数え、この単位を取得していくことによって、進級や卒業が決められるということです。例えばある科目が週4時間あるとすれば、この科目は4単位ということになり、テストに合格することで4単位がもらえることになります。高校では1年間にとらなければならない単位数が決められていて、単位が取れなければ進級できないということになります。
 公立高校は定員を割らない限りは募集人数とちょうどの人数を合格させて入学させます。しかしホームページなどで各高校の合格実績などを見てください。募集定員が例えば320名なら、320名の卒業者がいないとおかしいはずですが、実際には卒業生は312人とかになっています。それは単位が取れず留年してしまい、ひとつ下の学年に入るのは嫌だから退学した生徒がいるからです。これは偏差値の高い高校でも実際にあることですし、ひどい学校になると30%もの生徒が中途退学してしまうというところもあります。特に公立高校は留年に関しては容赦ないことが多いので、高校に入っても気を抜くことはできないのです。

4.高校入試がゴールではない!

 これまでの内容から、高校の授業が中学校とは比較にならないほど大変そうだと思われたことでしょう。実際そうではありますが、とはいえ高校生活は楽しいものです。高校生活は中学校生活に比べて自由度が上がりますし、かけがえのない青春時代を過ごすことができる素晴らしい時間でもあります。だからといって勉強をおろそかにすると、取り返しのつかないことになります。高校に入ったから勉強はもうしなくていいではなく、むしろ勉強は入ってからの方が大変なのです。特に大学進学を念頭に置いている人は、高1から学年上位に入っていないと指定校推薦はおろか、一般入試も難しくなってきます。
 だからこそ、創心館は高校生になってからも通塾を勧めています。せっかく身についた勉強習慣が、塾に行かなくなることでパッタリ止んでしまう人がいます。そうなるとせっかく入学時には上位にいたのに、あれよあれよと順位が落ちてきて下から数えたほうが早くなってしまう現象が、悲しいかな実際に生じています。高校生になってからでも塾に来て勉強する習慣を続けていれば定期テストで高得点を取り続けることができ、指定校推薦に必要な評定を確保することだって可能です。
 繰り返しになりますが、高校入試は決してゴールではありません。次の進路に向けての新たなスタートなのです。そのスタートで躓かないために、創心館では高校生になる前から私立専願生向けの高校準備講座を開講しており、公立合格者には春期講習で高校内容の先取をしています。

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