はじめに
近畿大学の公募推薦の数学は、同レベルの大学と比較するとパターンにはまらない問題が多いです。そのため、実際に解いてみると大問の1番最初の問題から手がつかず、大問1つ丸々空白といったこともよくあります。
過去15年分ほどの数学を解いてみましたが、大問の初っ端から型にはまらない問題が結構な量ありましたので、これが受験当日にくると受験生は混乱するのも無理はないと思います。
また、計算力をとても必要とする問題もいくつか出ており時間が足りないということも頻繁に起こり得るなと感じます。
他大学との違い(大阪工業大学との違い)
これが、例えば大阪工業大学の公募推薦の数学の問題であれば、定番の4ステップやサクセス、クリアなどをやっておけば、ほぼ対応できます。したがって、大問の最初から全部解けないということはほとんどありません。途中の問題が出来なくても、とばして次の問題が解けることが多いのでそのようにやっていくことができます。
近畿大学数学の意図:本質を問う問題作成
では、なぜ近畿大学の公募ではそのようなことになるかというと、数学の本質にこだわっているからではないでしょうか。簡単に言うと、高校の問題集に載っているような問題でなく、中学受験の算数や、高校受験の数学などを組み合わせた問題も急に出題してくるため、総合的な数学力を必要としているようです。
近畿大学の公募推薦は、大阪公立大学や関関同立のすべり止めとしてたくさんの受験生が受験しますので、パターン問題を出すと差がつきにくいのかもしれません。もしくは、受験勉強が足りていない部活生から数学のセンスがある生徒をとって、大学に入ってから好きな分野で力を発揮してもらいたいという意図があるのかもしれません。
近畿大学の数学の対策
近畿大学の数学の対策を考えるとするならば、黄色チャートを満遍なくやっておくことかと思います。昔はこのレベルまでは必要ありませんでしたが、今は上位大学のすべり止めという位置を確立していますので、そのレベルまでやっておかないと厳しいです。
さらに、中学受験算数や高校受験数学の復習ができていればなお良いですので、中学受験をやっている人は近畿大学の受験では有利に働くかと思います。そこは早めに受験勉強を始めた利点です。
ちなみに大阪公立大学の数学であれば青チャートのみで大丈夫です。数年前に公立大学の入試の点数を情報開示した人がいましたが、その学科の合格最高点で合格しており、その子は青チャートでやった問題が全部出たから全部解けたと言っていました。本当にその通りだと思います。
最後に
近畿大学の公募推薦入試数学は、他大学にはない独特な問題形式と難易度を持っています。合格を目指すためには、徹底的な準備と幅広い数学力の習得が必要です。本記事で紹介した対策を参考に、早めに受験勉強を始め、確実な合格を目指しましょう。