「中3で英検2級って、本当に取れるんですか」
創心館でよくいただく質問です。
2級は、英検協会の目安では高校3年生程度。中3で取るというのは、3学年先の内容に挑むということです。
創心館は英検の準会場です(住吉本部校)。申し込みと受験票の手配は塾が一括して行い、受験料も準会場の金額です。級の選び方から、ライティングの添削、二次試験の面接練習まで対応しています。英検対策だけのご受講もできます。
創心館の英検対策を見る›それでも中3で2級を目指す生徒がいるのは、大阪の公立高校入試で、英語の得点が保障される級だからです。
この記事では、
- 中3で2級を取ると、大阪の入試で何点になるのか
- いまの中3と、いまの中2以下で扱いが変わること
- いつから、何をすれば間に合うのか
- 2級の問題は実際どうなっているか(過去10回分を1問ずつ数えました)
を順にお話しします。
中3で英検2級を取ると、大阪の入試でどうなるか
大阪の公立高校入試には、英語の外部資格による読み替え(点数保障)の仕組みがあります。
英検の級に応じて英語の得点が保障され、当日の英語の点数と比べて高いほうが使われます。
つまり、当日の出来がどうであっても、保障される得点が下限になります。
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🔴 いまの中3と、いまの中2以下で率が変わります
ここはまちがえやすいところなので、表で整理します。
| 級 | 2027年春の入試まで | 2028年春の入試から |
|---|---|---|
| 準1級・1級 | 100% | 90% |
| 2級 | 80% | 70% |
| 準2級以下 | 対象外 | 対象外 |
英語は90点満点ですので、2級だと
- 2027年春の入試まで(=2026年度の中3)… 80%=72点が保障されます
- 2028年春の入試から(=2026年度の中2以下)… 70%=63点になります
出典:大阪府「令和10年度以降の公立高等学校入学者選抜制度について」(2025年12月9日更新)。最新の内容は大阪府のページでご確認ください。
率は下がりますが、2級が点数保障の対象であることは変わりません。そして準2級以下は、いまも今後も対象外です。
大阪の公立入試で英検を「点数」として使うなら、2級がいちばん下のラインということになります。
読み替え率の変更については、こちらの記事でくわしく解説しています。
C問題を受ける人ほど、効き方が大きくなります
大阪の公立入試の英語は、学校によって問題のレベルが分かれます。
難関校が使うC問題は、平均点が45点程度です。
その試験で、あらかじめ72点(2027年春まで)が保障される。
当日の英語で崩れる心配が減るぶん、他の教科に時間を回せる——これが2級を取るいちばんの実利です。
実際、文理学科に合格した生徒の大多数が英検2級の優遇措置を受けています。もう大阪の公立高校入試では、英検2級取得が当たり前の時代になりつつあります。
中3で2級は、現実的に取れるのか
正直に言うと、簡単ではありません。英検協会の目安で高3レベルですから、中3には3学年分の差があります。
ただ、創心館では中3で2級に届く生徒が毎年出ています。
2022年度入試では、創心館の中3生のうち7名が英検2級に合格しました。
※2022年度入試の実績です(創心館調べ)。合格者数は年度によって変わります。
共通しているのは、中3から2級を始めていないことです。
間に合わせるための順番
| 学年 | 目標の級 | 英検協会の目安 |
|---|---|---|
| 小5 | 5級 | 中学1年生 程度 |
| 小6 | 4級 | 中学2年生 程度 |
| 中1 | 3級 | 中学3年生 程度 |
| 中2 | 準2級 | 高校1〜2年生 程度 |
| 中3 | 2級 | 高校3年生 程度 |
1年に1つずつ上げていけば、中3で2級に届きます。
逆に言えば、中3の夏に「2級を取ろう」と思い立っても、間に合わないことが多いということです。
そして準2級を飛ばして2級に届く生徒は、ほとんどいません。準2級は公立入試の点数保障には使えませんが、2級へ進むために欠かせない一段です(私立高校の入試では準2級・3級を優遇する学校がたくさんあります)。
もうひとつ。2級は中3の夏までに取れると理想的です。秋以降は入試対策に時間を使いたいからです。逆算すると、中2のうちに準2級を取っておきたいところです。
では、2級の問題は実際どうなっているのか
ここからが本題です。
創心館では、英検2級の過去問を10回分、1問ずつデータにして数えました。
2023年度第1回から2026年度第2回まで。2024年度から形式が変わっているため、新しい形式が8回、それ以前が2回という内訳です。
正解はすべて公式の解答で確認しており、創心館で解いた答えとの食いちがいは各回ともありませんでした。ただし2023年度第1回だけはリスニングの放送原稿が入手できなかったため、リスニング由来の語の回数は少なめに出ている可能性があります。以下、「新形式」と書いたものは8回分の数字です。
① 要約問題は、8回すべて同じ型だった
2024年度から、ライティングに要約問題が加わりました。ここでつまずく人が多いところです。
ところが、要約する英文の構成は新形式の8回すべてで同じでした。
- 第1段落:導入(何が増えているか・広まっているか)
- 第2段落:利点が2つ
- 第3段落:欠点(問題点)が2つ
8回ともです。本番で英文を開いたとき、「ここが利点、ここが欠点」と探す場所が決まっているということになります。
題材は、大学のオンライン授業/大学生のインターンシップ/海外で働くこと/若者とSNS/企業による包装材の削減/ネットの商品レビュー/翻訳アプリ/日本の大学の留学生受け入れ。8回のうち4回がネット・デジタル関連でした。
練習するときは、「導入を1文、利点を1文、欠点を1文」と決めて書いてみてください。具体例は思いきって省く。これだけで、指定の語数に収まるようになります。
② 大問1は、4割が熟語
新形式8回で136問。内訳はこうです。
| 種類 | 問題数 | 1回あたり |
|---|---|---|
| 熟語 | 54問(約40%) | 6.8問 |
| 名詞 | 32問 | 4問 |
| 動詞 | 32問 | 4問 |
| 副詞 | 9問 | — |
| 形容詞 | 7問 | — |
| 文法 | 2問 | — |
注目したいのは2つです。
ひとつは、8回すべてで、単語10問のうち名詞4問・動詞4問だったこと。単語問題の8割が名詞と動詞(80問中64問)なので、覚える優先順位は明確です。
もうひとつは、文法だけを問う独立した問題が8回で2問しかないこと。それ以前の形式では毎回3問ありました。2級の大問1は、いまや語彙勝負です。
熟語の正解は、句動詞(fall back on、pick out、go along with、lay off など)と前置詞句・副詞句(on duty、for the time being、on the whole など)が中心でした。
中3が市販の単語帳だけで進めると、ここで止まります。熟語に時間を割けるかどうかが、2級の分かれ目です。
③ 長文は、毎回2問が「つなぎ語」
大問2(長文の語句空所補充)では、10回すべてで、毎回2問が「つなぎ語」を選ぶ問題でした。
20問を意味で分けると、「結果・因果」が6問(As a result、Therefore、For this reason、As a consequence)、「対比」が3問(In contrast、By contrast、On the other hand)。ほかに By doing so と In this way が各2問です。
毎回2問、確実に出ます。However / Therefore / As a result / In contrast の意味を正確にしておけば、ここは取りこぼしません。
④ リスニングは「なぜ?」を聞く
10回分でリスニングは300問。そのうち「理由」を問う問題が51問(約17%)ありました。
第2部で読まれる150本のうち人物の話が84本と半分以上。「登場人物がなぜそうしたか」を追いながら聞くのが基本になります。
ひっかけは会話に出た語をそのまま含む誤答が多く、数字や時間のすり替え(「5分前」を「5分後」に変えるなど)も見られました。
放送は1回だけです。
⑤ 意見論述は「新しい技術の是非」が続いている
問いの形が、直近5回連続で「〜はよい考えだと思いますか」になっています。
AIを使って外国語を練習するのはよい考えか/自宅で自習する生徒向けに無料のオンライン動画を提供するのはよい考えか/学校で起業のしかたを教えるのはよい考えか/都市が公共交通に自動運転バスを導入するのはよい考えか——新しい技術の是非が並びます。
ふだんから「自分は賛成か反対か、理由を2つ英語で言えるか」を考えておくと、そのまま使えます。
10回すべてに出ていた単語
| 単語 | 意味 | 10回中 |
|---|---|---|
| however | しかし | 10回 |
| decided | 決めた(decide) | 10回 |
| without | 〜なしで | 10回 |
| several | いくつかの | 10回 |
| offer | 申し出る・提供する | 10回 |
| instead | 代わりに | 9回 |
| therefore | したがって | 9回 |
| prepare | 準備する | 9回 |
| allowed | 許された(allow) | 9回 |
| reduce | 減らす | 9回 |
| information | 情報 | 8回 |
| customers | 客 | 8回 |
| technology | 技術 | 8回 |
| quality | 質 | 8回 |
熟語では、even though(〜だけれども)が10回中9回、make sure・not only A but also B・each other が各8回、for example・on the other hand・instead of・due to・at first が各7回でした。
however・therefore・moreover といった「つなぎ語」が上位に来ています。長文のつなぎ語問題と、きれいに重なります。
まとめ:中3で2級を取るために
- 大阪の公立入試で、2級は英語90点中72点(2027年春まで)・63点(2028年春から)が保障される
- 準2級以下は対象外。点数として使うなら2級がいちばん下のライン
- 中3から始めるのでは間に合いにくい。中2で準2級を通っておく
- 2級の大問1は熟語が4割。単語帳だけでは足りない
- 要約は毎回同じ3段落の型。練習すれば点が取れる問題
- 長文は毎回2問がつなぎ語、リスニングは「なぜ」
創心館の英検対策について
創心館は大阪市南部(住吉本部校・住之江校・あびこ校・中之島校)の学習塾です。
住吉本部校は英検の準会場になっていて、ほかの校舎に通う生徒も住吉本部校で受験できます。申し込みと受験票の手配は創心館が一括して行い、受験料も準会場の金額です。
英検対策のテキストは、この記事と同じように過去問を1問ずつデータにして分析したうえで、自分たちで作っています。5級・4級・3級・準2級・準2級プラス・2級の6冊です。
- 2級のテキストは全24回。1回50分の授業に合わせた構成です
- 問題・英文はすべてオリジナルで、過去問の英文は使っていません
- 全問を、作った人とは別の担当が正解を見ずに解き直し、答えが一致することを確かめています
- リスニング音声は本番に近い速さのものと、練習用のゆっくり版の2種類を用意しています
- 毎回の授業のはじめに単語テストがあります。2級では過去問によく出る順に並べた、1440語のオリジナル単語帳を使います
- 授業は単語テストで語彙を積み上げてから、大問1(単語・熟語)の回に進む順番にしています
要約・英作文の添削、二次試験(面接)の練習にも対応しています。英検対策だけのご受講もできます(この場合は「講習会生」のあつかいになり、入塾金はかかりません)。
「中3だけど、いまから2級は間に合うか」
「準2級と2級、どちらを受けるべきか」
こうしたご相談もお受けしています。くわしくは英検対策のページをご覧ください。ご相談はお問い合わせからどうぞ。
※この記事の出題分析の数字は、創心館が英検の過去問を1問ずつデータにして数えたものです。問題の内容は年度によって変わることがあります。
※読み替え率は大阪府の公表資料にもとづいています。最新の内容は大阪府のページでご確認ください。
※試験日・検定料・合格点・試験時間・申し込み方法などは、公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトでご確認ください。

